無痛分娩レポ⑤~無痛分娩は甘え?反対意見、ずるいと言われる本当の理由とは?

無痛分娩レポ

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こんにちは。あ-む(@anncolomochi_am
です。二人目を無痛分娩で出産。

 

→出産時30歳。妊娠発覚時より無痛分娩を希望していた。(第一子は自然分娩)当日は朝7時に病院到着、出産時刻は18:26。

病院→県内に2ヶ所産婦人科、1ヶ所助産院を設ける個人病院。産婦人科医 5名。
麻酔科医 2名。在住している県内では、無痛分娩において有名。

無痛分娩は甘え…?

無痛分娩がどうして甘えと言われるのか調べてみたところ

  • 痛みに耐えてこそ母親になれる
  • 痛いことなんて我が子が生まれたら忘れる
  • 費用が高い

費用についてはこちらの記事でお話ししているので、今回は痛みに耐えてこそ母性が生まれるのかについて記事にまとめました。

母性は痛みを伴わないと生まれないのか?

「痛みがないお産なんて出産じゃない!」「痛みを伴ってこそ母親だ!」
「将来虐待してしまうかもしれないね」「痛みに耐えることもできずに母親?!赤ちゃんが可哀想」などなど。こんな言葉、よく聞きますよね。

母性と痛みの関係を研究した方がいる

興味深いタイトルです。無痛分娩=甘えと称される理由が上記論文では下記のように示されていました。
KKR 札幌医療センターが外来妊婦 121 名に質問紙調査を行ったところ、93 名が無痛分娩を「希望しない」「あまり希望しない」「わからない」と答え
その最も多い理由は「痛みに耐えてこそ真の母親」(21.1%)
であり、「費用が高い」(20.0%)といったコストの理由、「麻酔が怖い」(17.6%)、「児への影響が心配」(12.9%)、「お産への影響が心配」(12.9%)といったデメリットを心配する理由がこれに続いた 。
お腹を痛めて産むことが母性獲得につながり母児関係を良好にする、という考えはいまだ根強い。
つまり、産む本人である母親自身も「痛みに耐えてこそ真の母親」だという意見が圧倒的に多いのです。
 
どうしてでしょうか。ここは少し日本人的感覚があるように思います。
 
極論を言えば
私が(意外に身内や距離の近い友人がこんな風に話しをしてくることが多いです)苦しんで産んだのだからあなたも苦しんで当然。
それは私が苦しい思いや痛い思いをしたから、今立派に子どもが育っている(本人の中で因果関係を見出したい。痛い思いをした自分に対する報いとして、子どもが立派※個人差あり。に育っている、あの時の痛みのおかげだと思いたい。)のだから。

これを出産とだけ捉えると非常に限定的ですが、こんな「お節介」は日常にゴロゴロ転がっていますよね。

 
例えば
✓塾に行かずに自主勉強で難関の学校へ行くべきだ
✓ジムやダイエット食品に頼らず日々の生活でスタイルを維持すべきだ
✓車なんて贅沢!歩ける足があるなら歩け!
✓旦那さんに買い物?抱っこさせる?!母親は何をしているの?!
✓有給を使う?!会社は休むな!
 
などなど。1日1回は、こんな「お節介」な事柄に出会いませんか?
「どちら様ですか?」と尋ねたくなるような人は、ゴロゴロ世の中にいます。
そして出産という人生にそうは多くない、文字通り2人の命を背負って「命がけ」で出産する方法については、まだまだ「痛みを伴ってこそ母親になれる」と思っている人がたくさんいます。
 
これが、無痛分娩という名前からより反感を買ってしまい、痛みを伴ってこそ母性が産まれると確信を持っている「お節介」さんたちが「自分のことではないのに」色々と言ってくるのです。
 

無痛分娩で母性が生まれないのかもしれないと心配な人へ

先ほどの論文から面白い調査結果が出ているのでご紹介します。
自然分娩・無痛分娩両群を対象に母親の児への感情を質問紙調査した研究では、「あたたかい」「うれしい」など児を肯定的に受け入れる「接近感情」、「よ
わよわしい」「はずかしい」など児を嫌悪的に拒否する「回避感情」ともに
自然分娩群と無痛分娩群の間に得点の有意差は見られなかった。
合わせて乳栄養の実施状況も調査しており、これも両群間の有意差は無かった 。

「無痛分娩をしてしまったが故に、赤ちゃんが可愛いと思えないのかもしれない」
「無痛分娩では母性が産まれない。痛みがなかったら赤ちゃんが可愛くないの?」
「自分だけ楽をしたと思われる。何かあった時に無痛分娩だったからだと言われるのが怖い」
 
こんな不安に駆りたてらえるマタニティママも多いのではないでしょうか。
まず、母性については痛みが関係しているわけではないということ、また母乳かミルクかによって母性に関係しているわけではないことが分かります。

父親の父性には痛みは伴わなくても生まれるのか?

では、父親の立場になった夫はどうでしょうか。
どんな時も痛みを感じない立場の夫。悪阻もなければ陣痛もない。
産む時の痛みもなければ、切開された後の傷の痛みもない。後陣痛もなければ、産後の体調不良、ホルモンバランスの崩れもないわけですよね。

つまり、赤ちゃんが産まれる前と後で身体は何も変わらないのです。
痛みの「い」の字もないのに、じゃあ父性は生まれるのでしょうか?

都合よすぎでは?いつになったら親としての自覚が芽生える?

よくTwitterで「パパはアルバイト学生だと思って1つ1つ教えてあげて」や「パパも環境の変化に神経質になっているから優しくしてね」など、母親の立場の人もこういった意見が挙げらえていますね。そのたびに炎上しているので、話題としては皆関心が高いのかなと思います。

母親は痛みがなかったら母性が生まれないのに、父親は痛みがなくても父性はあるどころか「芽生えるまで待ってね」って言われているのですよ。

ちょっと何言ってるの?ってなりますよね。待った!が聞くなら子育てだいぶ楽。

1つ1つ今言われている常識を探っていくと「あれ?これって相手の都合よく解釈されていたり、苦しみを味わえと言わんばかりの言動が多い」ことに気付きます。

無痛分娩VS自然分娩VS帝王切開

よく言われるのが「自然分娩以外は敵」みたいな話。無痛分娩だけでなく帝王切開も「痛みがないから母性が生まれない」や「子どもが可愛いと思えない」という話が、Twitterでも話題になります。

もうこういった論争に終止符を打つことは不可能だと思います。絶対に反対派と言われる人たちはどんな話題においてもいますからね。もちろん、反対意見はあって然るべきです。

ただ1つ言えること。これから赤ちゃんが産まれる方に届けたいのが

誰の意見もほぼ流して聞いた方が自分のメンタル維持には最適。

だということです。意見は聞く(ふり)をする。否定も肯定もせずにいることで変な喧嘩を買わなくて済むというのが、無痛分娩を経験した私の経験談です。

私の話しをしますね。
義母は普通分娩で子を3人(うち1人は早産で未熟児だった)、実母は普通分娩で2人子どもを産んでいます。もちろん30年以上前なので、無痛分娩は選択肢にない時代です。
そして、令和の時代になっても根強く残る「痛みこそ母」については、たしかに言葉の端々に感じました。

しかし私は反論せず受け流し、最終的に産むまで言い続けたのは「産むのは私」だということです。私が調べて、私が病院の先生や助産師さんと相談して決定します。と伝え続けました。

子どものことも大事ですが、母親である自分が元気でいることが家庭を円満にするためには必要不可欠です。そこに痛みがどうのこうので、円満な家庭が築けるとは思えません。
私は無痛分娩で幸いにも痛みを感じにくくしてもらい、産後の肥立ちもよかったため、育休中にやりたいことをたくさんしています。そして自分でいうのも何ですが、無痛分娩で産んだ我が子は、どちゃくそ可愛いです♡

誰と歩幅を合わせなければいけないって、夫ですよ。
絶対に夫と歩幅が合わないと出産の時の恨みって引きずるってよく言いますよね。
夫が無痛分娩に理解がないなら、妊婦健診に連れていって医者から説明を受けるといいでしょうね。そういった無理解って権力のある人や国家資格のある”えらい人”に言われると納得する人、多いでしょ?自分1人で無理解な人に太刀打ちするより、使える”えらい人”は上手に使いましょうね。

それは自分に対する過度な自己責任論へのリスク回避にもなります。誰かのせいにするような責任転嫁ではなく自分に非があろうがなかろうが、避けようのない体の状態や病気はあります。そしてお産は本当にシビアでありリスクはどこにでも誰にでもあってナーバスになって当然だということを改めて1人ではなく夫や家族が認識すべきだと思っています。

無痛分娩に対して少しでも理解が進めばと願っています。

無痛分娩の参考になれば嬉しいです。
あ-む(@anncolomochi_am)でした。

 

 

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